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平成19年第4回定例会 一般質問
07/12/12

08/03/15UP

片桐紀子・質問

  私は、民主党ヨコハマ会横浜市会議員団を代表して、災害時の自衛隊との協力体制、自殺防止への取り組み、中学校、高等学校教員に対する英語研修、パートナー都市提携について中田市長並びに押尾教育長に質問いたします。
 初めに、災害時の自衛隊との協力体制について伺います。
 ことし7月に発生した新潟県中越沖地震では、自衛隊の活動により、航空機や艦船による輸送や救出救助などのほか、給水活動や食事の提供、入浴支援など、被災された方々への直接的な生活支援も行われました。このような大規模災害が発生した際には被災地にいち早く進出し国民の命と安全を守る自衛隊には、本市としても期待するところが大きいと考えます。
 そこでまず、大規模災害が発生した際、横浜市としてどのような活動を自衛隊に期待しているのか、伺います。
 実際の大規模災害において、自衛隊からの支援を円滑に、また確実に受けるためには、ふだんからの連携を通じ、本市としては自衛隊の指揮系統や装備、活動体制などを理解しておくとともに、自衛隊には、市のみならず各区単位での対応計画や本部運営要領などを承知してもらうことが重要となり、それらは訓練を通じて培われていくものと考えます。そこで、横浜市と自衛隊は合同してどのような訓練を実施しているのか、伺います。
 合同訓練を実施することで、その習熟度を高めるほか、洗い出された課題を教訓とすることにより、その効果が高まるものと考えます。実災害で活きる質の高い実践的な訓練を行うことは、協力体制の強化につながるものです。そこで、訓練を通じてどのような教訓が得られ、今後の訓練にどのように反映していくのか、伺います。
 また、自衛隊の存在があたかも戦争に直結するともとられかねないような日ごろの報道が一部のメディアにはあるとも伺っておりますが、地域住民の立場からすると、災害時に派遣される自衛隊と接する機会が少ないことは事実であり、自衛隊の災害時の活動に理解を深めることも必要と考えます。そこで、地域住民が自衛隊を身近に感じられるような訓練のあり方をどのように考えているのか、伺います。
 また、武力攻撃や大規模テロの際における自衛隊の活動にも自治体としては連携していく必要があります。本市は昨年11月に横浜市国民保護計画を策定し、ことしの3月には自衛隊も参加した図上訓練を実施していますが、実動を伴った訓練を実施することで計画の検証を行うべきだと考えます。そこで、国民保護計画に基づく、自衛隊が現場で活動する訓練の必要性について伺います。
 実際に災害などが発生した場合は、ふだんからの訓練を通じた連携が物を言うことは間違いありません。今後も、地域住民の安全、安心が一層向上するよう、さまざまな訓練を通じて自衛隊との連携を強化していくよう要望いたします。
 次に、自殺防止への取り組みについて伺います。
 全国的に自殺者が増加する中、自殺防止対策については、昨年国で制定された自殺対策基本法に基づき、今年度から本市が新規事業として開始した自殺対策事業は、国の補助金の対象である全国20都市のモデル事業として、政令指定都市としては唯一選ばれたと伺いました。
 そこでまず、19年度の自殺予防対策としてどのように取り組んでいるのか、伺います。
 自殺については、うつ病との関連性もあり、ストレスが多い現代社会においてはうつ病等の患者数が増加していると伺っております。そこで、自殺とうつ病はどのような関連があるのか、伺います。
 うつ病にかかると仕事を継続することも困難となり、長期に療養する方もふえるのではないかと思います。本市の職員においても、うつ病等により長期休養する方がふえているとも伺っております。そこで、本市職員のうつ病による長期休養者の推移と、うつ病を初めとしたメンタル疾患への対策としてどのような取り組みを行っているのか、伺います。
 次に、自殺者の遺族に対する支援は、自殺対策基本法においても重要な柱の一つとされています。本市では、遺族に対するホットラインの設置や遺族の集いを開催しているとのことです。また、横浜市立大学では、独自に自殺未遂者に対する支援に取り組んでいるとのことであり、本市では市大とも連携して自殺対策に取り組んでいると伺いました。そこで、遺族に対するホットライン及び遺族の集いの利用状況及びその効果はどうか、また、横浜市立大学との連携はどのように行っているのか、伺います。
 本市は、自殺死亡率については政令指定都市の中では最低であるものの、自殺者数では大阪に次いで2番目に高い状況であり、自殺予防に向けて積極的に取り組むことが必要です。
 また、平塚市では全国で初めて自殺防止条例を制定し、医療の専門家だけでなく、地域住民も巻き込んでともに支え合う仕組みづくりを目指すとのことです。そこで、自殺防止条例の制定を含め、本市として自殺予防に向けて今後どのように取り組んでいくのか、伺います。
 国の自殺対策大綱によれば、自殺は追い込まれた末の死であり、防ぐことができるとされています。一人でも多くの市民のとうとい命を守る立場から、今後自殺予防対策に向けて積極的に取り組んでいただくことをお願いいたします。
 次に、中学校、高等学校教員に対する英語研修について伺います。
 英語ができない日本人というテーマで書籍やお笑いなどで、その状況が世界で風刺され続ける中、英語が使える日本人の育成のための行動計画として、文部科学省がようやくその重い腰を上げ、英語教育の改善の目標や方向性を明らかにし、施策として打ち出したのが平成15年3月でした。本市においてもこれを踏まえて、16年度から19年度の4年間で全英語教員に対する英語教員集中研修を実施していると伺っております。
 そこで、英語教員集中研修の目的とその内容はどのようなものか、教育長に伺います。
 文部科学省の行動計画では、英語の授業の大半を英語を用いて行う、英語を使用する活動を積み重ねながらコミュニケーション能力の育成を図るなど、英語授業の目標が明らかにされています。教師にとっては、これまでとは違った指導方法を身につけ、また教師自身の英語力の向上も必須であると考えます。
 今年度で最終年を迎える英語教員集中研修は、おおむね全市立中高の英語教員が受講したことになると思われますが、そこで、この英語教員集中研修の効果をどう検証していくのか、教育長に伺います。
 また、集中研修では、TOEFL−ITPテストの受験も行ったと伺っています。これは個人で受ければ受験料が2万円ほどかかるテストですが、団体に限っては割安で受験でき、リスニング、文法、読解の3方面からの英語力の判定が出るものです。せっかくこの4年間で税金を使って全英語教員が受験したテストですから、これを生かし、この結果から全英語教員の英語力を把握し、それを次の研修などの際の参考にすべきではないかと思います。
 この意味で、TOEFLなどの受験結果を、今後の研修や教師自身のモチベーション、つまりやる気の向上に使うためにも全英語教員の英語力を把握しておくべきだと思いますが、どうお考えになるのか、教育長に伺います。
 本市の英語教員集中研修での、ある年度のTOEFLテスト平均点は約488点で、一般で受験する日本人の平均点にも届きませんでした。横浜市立大学でも全学生に500点を要求しているテストです。英語教育のプロ集団としては少し恥ずかしい点数ではないでしょうか。(「そうだ」と呼ぶ者あり)もちろん指導力と英語力は同じではありませんが、関連するものだと思います。方程式を解けない数学の先生がその解き方を教えることはできないように、英語に関しても同様で、指導力以前の問題です。
 研修実施に当たっては、常に研修評価や研修の効果をはかっていく視点が重要です。また、それと同時に教員自身が語学力のさらなる向上にも努められるよう支援するなど、今後につながる効果的な研修の実施を目指していただくよう、要望しておきます。
 次に、パートナー都市提携について伺います。
 1972年の日中国交正常化から35周年に当たることしの9月、羽田空港から上海市の都心に近い虹橋空港を結ぶ国際チャーター便が就航し、両都市間の距離が大幅に縮まったことは大きく報道されました。また、来年には、北京五輪の期間中、羽田−北京空港間の直行便が計画されるなど、本市が推進する羽田空港再国際化も少しずつ現実化してきており、大変喜ばしいことと思います。さらに、経済成長が著しい中国、インド、ベトナムなどアジア諸都市との交流は、特に企業誘致や観光客誘致による地域経済活性化の視点から、人口減少、少子高齢化を迎えた我が国にとっては大変重要な施策となってきております。そこで、昨年3月に策定した海外諸都市との都市間交流指針に基づき、パートナー都市を締結し、交流を進めていると伺っております。
 そこでまず、パートナー都市提携の意義について改めて伺います。
 昨年5月には、市長みずから東アジアの主要都市である北京、釜山、台北を訪問し、パートナー都市を提携されたと伺っております。そこで、昨年度提携したパートナー都市との交流の実績及び本年度の提携状況について伺います。
 また、最近は中国、韓国、台湾に加えて、経済発展の著しいアジアの中で、特に市内企業のビジネス相手や投資先も最近はインドやベトナムなどが注目を集めるようになってきております。そこで最後に、来年度以降のパートナー都市提携の取り組みについて伺いまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

中田宏市長の答弁

  片桐議員にお答えを申し上げます。
 まず初めに、災害時の自衛隊との協力体制についての御質問をいただきました。
 大規模災害時に自衛隊に期待する活動ということでありますけれども、本市への災害派遣は、県東部を担当する横須賀市武山の第31普通科連隊が予定されているわけであります。この部隊は、発災後直ちに隊員を召集し、資機材の準備や災害状況の確認などを行って、2時間以内には出発する計画というものを既に持っていただいております。本市に最初に派遣される部隊であることから、被害の大きな地域へ投入するということになります。本市としましては、自衛隊の持つ装備やマンパワーを活用して救助活動や行方不明者の捜索など、人命に関する優先度の高い活動について大きな期待を寄せているところであります。
 自衛隊との合同訓練の実施状況でありますが、相互の連携協力体制のあり方を検証する図上訓練を昨年6月と本年11月に分けて全区で実施いたしました。その際、自衛隊と区災害対策本部との連絡調整や災害現場における効率的な人命救助活動のあり方などについて確認をいたしているところでございます。
 これ以外に、実際に自衛隊部隊の受け入れを伴った訓練を本年1月と6月に分けて実施し、各区及び市災害対策本部での応援部隊の受け入れや情報提供要領などについて確認をいたしております。さらに、毎年9月に実施している、本年も9月に実施いたしました総合防災訓練などにおいても、自衛隊との合同訓練を実施いたしております。
 訓練によって得られた教訓と今後の訓練への反映ですが、さまざまな訓練を通じまして、受け入れる職員と派遣される自衛隊員がいわゆる顔の見える関係というものをつくっていくことが重要だと思いますので、それぞれの組織や任務を理解することをまず行い、そして、そうした点を重視していくことが、教訓として得ることができました。また、自衛隊と連携をする神奈川県、神奈川県警察、海上保安庁などの関係機関の参加も重要でありますから、本市から積極的な呼びかけを行いまして、より実践的な形で訓練を継続してまいりたいと思います。
 地域住民と自衛隊との訓練のあり方でありますけれども、自衛隊が参加する地域に関連した訓練としましては、毎年9月に実施している総合防災訓練が挙げられるわけですけれども、こういった訓練において自衛隊の災害支援活動が身近に感じられるよう訓練内容にも工夫をしてまいりたいと考えております。
 国民保護計画に基づく、自衛隊が現場で活動する訓練の必要性でありますが、本年3月、テロ対策図上訓練を行っておりますが、自衛隊との現場活動を伴った訓練の必要性も認識をいたしているところであります。今後、自衛隊を含めて関係機関と国民保護措置のあり方や訓練について検討をいたしてまいりたいと思います。
 続いて、自殺防止への取り組みについての御質問をいただきました。
 自殺予防対策についてでありますけれども、市民を対象とした自殺防止に向けた啓発のための講演会の開催、区福祉保健センターや児童相談所で相談業務に従事する職員の人材の育成、自殺者の遺族等への支援として、ホットラインの実施や遺族の集いの開催などを行っております。
 また、総合的な対策を推進するために、かながわ自殺対策会議を神奈川県、川崎市と共同で設置するとともに、本市独自に庁内関係部局で構成する横浜市庁内自殺対策連絡会議を設置いたしまして、関係機関との連携の強化を図ってまいります。
 自殺とうつ病の関連についてでありますけれども、国の資料によりますと、自殺未遂者の75%の方が、自殺を図る直前には何らかの精神疾患を有し、うち46%の方がうつ病等という調査結果があります。そういう意味では、自殺とうつ病は深い関連があると報告をされております。
 職員のうつ病による長期休養者の推移とその対策についてでありますけれども、本市職員のうつに関連する疾病による30日以上の長期休養者は、平成18年度は269名となっておりまして、ここ数年増加の傾向にあります。職員の精神疾患への対策としては、職員が気軽に相談できるように、心の健康相談室を設置するとともに、職員の階層ごとの研修等啓発に努めているところであります。さらに、精神疾患への対策をより一層推進するために、職員の心の健康づくりのための基本計画を策定していこうと考えておりまして、それに向けて精神科医を含めた委員会を設置し、検討を進めているところであります。
 遺族に対するホットラインの利用状況としましては、7月から月2回定期的に実施しておりまして、11月末までの5カ月間で27件の相談がございました。遺族の集いについては、8月から月1回開催しまして、11月までの計4回の集いに延べ62名の遺族が参加しておられます。これらの効果でありますが、家族が精神的にいやされて、立ち直りのきっかけというものをぜひつかんでいただきたいと思っているわけでありまして、そうしたことに資するというふうに考えております。
 横浜市立大学との連携でありますけれども、市民を対象とした講演会への講師の派遣や、かながわ自殺対策会議の座長として専門家の立場から施策に対するアドバイスをいただいているところであります。なお、横浜市立大学におきましては、救命救急センターに搬送された自殺未遂者の再自殺の予防に取り組んでおりまして、一定の効果を上げているところであります。今後も市立大学とさらに緊密に連携をいたしてまいります。
 自殺防止条例の制定を含めた自殺予防に向けた取り組みについてでありますが、今年度から自殺予防に向けたさまざまな事業を実施しておりまして、その効果を検証した上で必要な対策を図ってまいりたいと考えております。したがって、現時点では自殺防止条例を制定するという考えはありません。しかし、自殺予防は緊急に取り組まなければならない重要な課題であると認識しておりますので、今後も引き続き、今まで申し上げたとおり、関係機関や民間支援団体と協力をして、必要な自殺予防対策については積極的に進めてまいりたいと考えております。
 続いて、パートナー都市についての御質問をいただきました。
 パートナー都市提携の意義ということですが、本市においては従来、期限の定めのない、友好親善を目的とした包括的な市民交流を姉妹都市交流として進めてきたわけですが、平成18年度以降、目的、期限を定めた都市間の互恵的交流をパートナー都市交流として新たに展開し始めました。これによって、例えば羽田空港の再国際化を契機に、横浜とアジアの経済、文化交流を急速に強めて、都市としての存在価値を高めることなど、本市にとっての戦略的な課題を進めていくことが可能になると考えております。
 昨年度提携したパートナー都市との交流についてでありますが、北京市とは、本年10月に横浜で北京ウイークとして昆劇公演や中国映画祭を開催しました。釜山広域市とはシティーネット、アジア太平洋都市観光振興機構に相互加盟をいたしました。また、台北市とは、芸術家の相互派遣やスポーツの相互交流、台湾の日本語研修生の横浜企業受け入れなどを行っているところであります。
 本年度の提携状況についてでありますが、10月にベトナム経済の中心地でありますホーチミン市とビジネス中心のパートナー都市提携を行いまして、11月には、ベトナムの首都であるハノイ市と羽田国際化やビジネス、都市間の協力を盛り込んだパートナー都市提携を行ったところでございます。
 来年度以降のパートナー都市提携の取り組みについてですが、アジア重視、羽田空港再国際化、都市間の互恵関係、こういった視点に立って横浜の発展に資する戦略的な都市間の提携、交流を検討してまいりたいと思っております。また、既に提携した5都市とも一層意義のある交流となるように全庁的な推進を着実に図ってまいりたいと思っております。
 以上答弁申し上げまして、残余の質問につきましては教育長より答弁いたします。

押尾賢一教育長

 中学校、高等学校教員に対する英語研修についての御質問をいただきました。
 英語教員集中研修の目的でございますが、生徒の実践的コミュニケーション能力育成のため、10日間の集中講座により、すべての英語教員の指導力向上を図ることを目的としております。その内容でございますが、受講者約20人につき一人の外国人専任講師がつき、スピーキング、リスニング、リーディング、ライティングの各技能を磨くほか、大学教授らによる専門講義や指導主事による英語指導法、評価法、受講者の模擬授業などとなっております。研修の締めくくりとして、TOEFL−ITP試験で主にリスニング及びリーディング力の再確認を行っております。
 英語教員集中研修の効果をどう検証していくかについてでございますが、模擬授業や研究授業など実践的な研修内容を中心にしているため、過去3回の受講者へのアンケート結果からは、90%以上の受講者が、研修終了後、授業改善に役立ったと回答しております。授業改善の内容といたしましては、英語でのやりとりが多くなったことや興味を引く身近な教材開発の工夫などが明らかになり、今後も指導主事の学校訪問などにより、その効果を検証してまいります。
 全英語教員の英語力の把握についてでございますが、TOEFLは、英語集中研修受講者の自己研さんを促すねらいで実施しており、個人の英語力をはかる指標になるものと考えております。一方、英語の教員には、英語力に加え、生徒理解を初め幅広い力量が求められておりますので、引き続きTOEFLなど外部の試験を推奨するとともに、教師力を総合的に把握するよう努めてまいります。

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