私は、民主党ヨコハマ会を代表して、先ほどの大山議員に続き、市政における重要課題のうち8項目について、中田市長及び押尾教育長に質問いたします。
初めに、横浜市の国際戦略について伺います。
本年10月、就任直後の電撃的な安倍首相の訪中により、政治的に冷え切っていた日本と中国の関係も戦略的互恵関係へと変化しつつあります。また、経済的に成長が著しいブラジル、ロシア、インド、中国の4カ国はBRICsと呼ばれ、2カ国がアジアに存在しています。それに続く経済大国予備軍であるネクストイレブンと呼ばれる国々の中には、韓国、ベトナム、インドネシア、フィリピンなどもあり、アジアは世界の成長センターとして期待されています。このようにアジアの国際情勢は大きく動いており、横浜市も確固たる国際戦略を持って対応することが必要と考えています。
そうした中、横浜市は本年3月に海外諸都市との都市間交流指針を策定し、市長が5月には東アジア諸都市を訪問し、北京、釜山広域、台北市と新たな都市間提携を締結しました。また、10月にはインドのムンバイ市等を訪問し、シティーネット実行委員会に参加するとともに、横浜ムンバイ姉妹都市提携40周年記念行事等を行いました。このようにアジアに重点を置いた交流を展開していると認識しています。
横浜開港以来、近代日本の窓口としてさまざまな外国文化を受け入れて発展してきた国際都市横浜は今後も先進的な国際施策を全国の都市に先駆けて推進し、世界に発信していくべきだと思いますが、本市はどのような国際戦略に基づいて国際関連施策を進めているのか、伺います。
姉妹都市交流や新たな都市間提携、またシティーネットを初めとする都市間協力、経済、観光交流など、海外諸都市との交流は、羽田空港の再国際化や著しい経済成長などの理由から、アジアに重点を置いて進めるべきだと思います。そして、そのためにも国際政策室の機能の強化も必要だと考えます。
そこで、海外諸都市との交流はアジアに重点を置いてどのように推進していくのか、伺います。
さて、10月にインドのバンガロールで開催した横浜経済セミナーには、横浜進出に関心のある100社以上のインドIT企業が出席したと伺っています。インドは今後世界で最も成長が期待される国であり、特にIT産業は、技術者の高い能力と安価な人件費が世界市場において圧倒的な競争力を有しています。また、インドは親日国でもあり、本日13日にはインドのシン首相が公賓として初来日されていると伺っております。
既に本市にはインドの大手IT企業が複数社進出していますが、今後どのようにしてインド企業誘致を進めていかれるのか、伺います。
次に、国際都市横浜での歩行喫煙問題について伺います。
横浜を訪れる先進諸国からの訪問者がまず不思議に思うことは、国際都市と言われている大都市にもかかわらず飲食店での禁煙、分煙がおくれていることや、歩きたばこ、そしてぽい捨てが非常に多いことだそうです。開港150周年に向けて国際イベントも多くなる中、こうした喫煙に関連する対応のおくれを本市の一員として恥ずかしく感じています。人通りの多い場所での歩行喫煙は、受動喫煙による健康への影響やたばこの火によるやけどなどの問題があるほか、吸い殻のぽい捨てにつながり、町の美観も大きく損なっています。横浜市では、平成8年に横浜市空き缶等及び吸い殻等の散乱の防止に関する条例、いわゆるぽい捨て防止条例を施行し、さまざまな取り組みを進めておりますが、横浜駅などの主要駅の周辺では相変わらず歩行喫煙者やたばこの吸い殻のぽい捨てが数多く見られるのが現状です。
そこで、歩行喫煙によるぽい捨て防止に向けてこれまでどのような取り組みをされてきたのか、また、それらの取り組みによる効果はどうか、伺います。
また、千代田区を皮切りとして、最近では川崎市におきましても条例により主要な駅の周辺において歩行喫煙を禁止し、違反者に対して過料を徴収するなどの厳しい取り締まりを実施しており、ある程度の成果を上げていると伺っています。15ある政令指定都市のうち、条例として路上喫煙禁止等の対策、検討を行っていない都市は横浜市と神戸市のみになりました。また、現在策定中の中期計画に対する市民意見、パブリックコメントの結果でも、資源循環局への御要望のうち約4分の1が歩行喫煙等に関するもの、また、ことし4月から11月のインターネット提案にも249件もの御意見が寄せられており、条例改正への要望や対応のおくれを指摘するものでした。
そこで、本市におきましても、歩行喫煙対策として、ぽい捨て防止条例を改正し、例えば美化推進重点地区内では喫煙を制限し、違反者に対しては過料を徴収するといった取り組みが必要だと思いますが、お考えを伺います。(「そうだ」と呼ぶ者あり)
次に、開港150周年記念事業としての国際スポーツイベントについて伺います。
現在基本計画で位置づけられているスポーツイベントは、2009横浜国際トライアスロン大会、世界卓球選手権大会の2つで、いずれも国際的な大会です。世界卓球選手権大会は、2009年4月28日から5月5日まで横浜アリーナで開催されます。この大会は国際卓球連盟が主催する最も権威ある卓球の国際大会で、世界150カ国が出場する予定であると伺っています。また、2009横浜国際トライアスロン大会は、本年9月に市長が記者発表されましたが、2009年8月23日に実施され、世界じゅうから100名のトップアスリートがこの横浜に集まり、山下公園前の海域や関内、山手、元町周辺地区で競技が行われる予定であると伺っています。ほかにこの大会にあわせて、世界こどもスポーツサミットin横浜、世界キッズトライアスロン選手権も開催され、世界20カ国以上から500人以上の小中学生が横浜に集結する予定です。
この記念すべき年に本市でこのような国際的なスポーツイベントが実施されるのは大変意義深いものと考えますが、国際トライアスロン大会及び世界卓球選手権大会を横浜で開催する意義について伺います。
これらの大会は国際大会としては大変大規模な大会ですので、世界卓球選手権大会の場合は選手約700名、大会役員を含めると1,500名の関係者が集まるほか、マスコミや観客も世界じゅうから横浜へいらっしゃることと思います。そのため、これらの大会の開催に当たり、横浜市を世界にアピールできる絶好の機会であると考えますが、これら大会を市民レベルの国際交流にどのようにつなげていくのか、伺います。
世界大会の横浜市開催が決定しましたが、その準備状況や組織体制はまだこれからだと伺っています。今後、組織委員会や実行委員会を早急に立ち上げる必要があり、そのため横浜市の全面的な協力が不可欠であると考えます。
そこで、世界卓球選手権大会の準備状況と、あわせて、市としてどのような支援を実施する考えでいらっしゃるのか、伺います。
全国の卓球人口としては、日本卓球協会の登録が29万5,000人、横浜市内では市卓球協会への登録が4,000人あります。愛好者を含めますとかなり多数の方が競技を楽しんでいると考えられます。こうした大規模な大会を市民スポーツの振興に結びつけていく視点も重要だと考えています。
そこで、大会の開催を市民スポーツの振興にどのように生かしていかれる考えなのか、伺います。
さて、真の国際人とは、自国の文化、伝統やその言語を大切に思い、それを次世代に継承していける人物であると私自身は思うところであります。さらには、このグローバル化の時代、自分の意思や情報を国外にも積極的に発信していける能力を身につけることも必要です。そういった観点から、本市においても国語力、英語力向上の推進は欠かせないものです。
そこで、先ほどの大山議員に引き続き、小学校英語教育に関連して伺います。
クラス担任とチームで英語活動指導に当たる英語活動サポーターは、現在221名の方が登録していると伺っております。平成21年度の全校展開に当たって必要なサポーター数は1校当たり延べ200人と伺っていますが、市内小学校は350校ほどありますので、延べ7万人必要ということになります。
実際の人数にしましても1,500人程度は必要とのことですが、小学校へ英語教育を導入するに当たって、どのように英語活動サポーターを確保していくのか、また、その確保の見通しはどうか、教育長に伺います。
横浜市の全小学校でサポーターを活用するためには、質、人数などの人材確保が急務であると考えます。現在は民間の小学校英語指導者養成講座などを受講し、本市の英語活動サポーターとして登録される方も多いそうです。自宅学習用教材と数日間の研修で十数万円かかるとも言われていますが、本市の予算では、報酬は日当で2,000円程度だと伺っています。本市での仕事だけでは生計を立てられるわけではないということもあり、なかなか人材の確保も難しいようです。目標登録者数を目指し、また、質の高いサポーターの確保に当たっては、さまざまな方面から働きかけなければなりません。
例えば、現在英語教育に力を入れている横浜市立大学の授業として英語活動サポーター養成講座を開設すれば、受講修了後は市大の学生を市内小学校に派遣することができます。大学生は比較的時間に余裕があることや、子供たちに年齢が近いことも受け入れ校には喜ばれると思います。また、本年4月に開校した市大のエクステンションセンターは、みなとみらい地区の最高の場所にありながら、現在は講座数も少なく空き教室がある状態です。ここに養成講座を開設すれば、市大の学生以外の方々にも受講していただけます。受講料を徴収すれば、市大としても、また教育委員会としてもかなり低い予算で実現できるものと思います。
そこで、サポーターの確保などについては横浜市立大学の講座やエクステンション講座などに英語活動サポーター養成講座を設置してサポーターを養成することが有効ではないかと思いますが、教育長に伺います。
次に、市民性、社会性を育てる教育であるシティズンシップ教育について伺います。
グローバル化が進み、価値観が多様化する中で、自分自身の価値観を認識し、社会や地域に自発的にかかわっていくということは、真の国際人としての義務であると思います。市民一人一人が個性を発揮し自己実現するとともに、社会の意思決定や運営の過程においても積極的に関係していけるような主体的な市民であることが必要です。
しかし、社会のさまざまな仕組みについての知識やその知識を活用するためのスキルを身につけるための学習の機会は今までほとんどありませんでした。こうした中、イギリスで始まったシティズンシップ教育、市民性教育が先進諸国、また、最近では日本でも注目されています。具体的には、ボランティア活動などを通して地域とのかかわりを持ったり、模擬選挙を行うことによって政治への参画の大切さを学んだり、物づくりや販売体験などを通じて社会や経済の仕組みを現実的に理解するなど、主体的に社会に参加する市民となるための実践例などがありますが、コミュニケーション能力の向上にも大変有効だということです。
神奈川県ではこうした教育の中の一つとしてすべての県立高校でボランティア実習を導入すると伺っていますが、地域の大人も含めてのシティズンシップ教育を本市施策や学校教育の場にも導入し、主体的な市民を率先して育成していくことが国際都市横浜としての役目ではないかと思いますがいかがでしょうか、市長そして教育長に伺います。
次に、市長の教育に対する思いについて伺います。
本日の会議におきましても、先ほど来からいじめ対策なども含めて、今日の教育における課題について議論されていますが、この大都市横浜から発信する教育施策は全国に波及するものであると期待しています。市長が日ごろからおっしゃっているように、横浜から国を変えるという気概を持って教育行政についても推進していただきたいと思います。
そこでまず、教育の現状についてどのように認識していらっしゃるのか、市長に伺います。
また、さまざまに現実的な課題が生じている中でも、基本的には子供たちが夢や希望、自分の目標や未来を見出し、その実現に向けて努力していけるような社会としていくことが重要であります。そのためには、学校はもちろん、家庭、地域が一体となって子供たちをはぐくんでいくことが必要です。
そこで、市長の教育に対する思いや期待について伺います。
次に、県費負担教職員制度の見直しについて伺います。
現在、国では平成14年の地方分権改革推進会議で出された意見を契機に、県費負担とされている教職員の給与費を政令指定都市へ移管することが検討されていると伺っていますが、この後、この話が具体的に進んでいないように思います。そこでまず、県費負担教職員の給与費を政令指定都市に移管する意義、目的はどこにあるのか、教育長に伺います。
また、昨年11月に行われました八都県市首脳会議において、この件について見直しを早期に実施すること及び見直しのスケジュールを早期に示すことを八都県市の首長で国に対して要望していると伺いました。移管がなされれば、現在都道府県を介して行わなければならないものが政令指定都市独自のやり方でできるようになるなどのメリットもあると思います。
そうすると、横浜市においてもいろいろな面で工夫することにより、学校の実態に合った、より柔軟な施策の実施や事務の合理化、効率化などが主体的に図れるようになると考えますが、制度の見直しが実際に行われた場合、本市としてはどのような課題があるのか、また、課題解決に向けてどのように対応していくのか、教育長に伺います。
次に、学校教育センターについて伺います。
本市は、515校という日本で最も多くの学校を所管する基礎自治体であります。保護者や地域の期待にこたえ、信頼される学校づくりを行うためにも、新たな教育行政組織への再構築が求められていると考えます。現在策定中の横浜教育ビジョン推進プログラムの中でも、分権の推進及び学校との連携強化、また学校と事務処理部門を近接化することによる事務作業の効率化を実現するために学校教育センターの設置を掲げています。
そこでまず、教育行政組織の再構築構想の意義、目的は何か、教育長に伺います。
また、そういった分権型の組織を目指していく上で学校教育センターをどのように設置し、機能を分担させるかがかぎであると考えます。そこで、18年度に分権組織検討プロジェクトを設置、運営しているということですが、どのような検討状況になっているのか、教育長に伺います。
より教育の現場に近いところで学校への支援、指導を行っていく体制を整備するには、まず学校教育センターを早期に設置する必要があると考えます。そこで、教育の分権を早期に進めるに当たってどのような課題があるのか、教育長に伺います。
ぜひ分権化により有効な学校現場の支援、指導を実現し、子供たちや保護者の方々の公教育に対する信頼を高めていただきたいと思います。
最後に、学校教育センターの設置について教育長の御決意を伺って、私の質問を終わります。
ありがとうございました。 |
小学校英語教育における英語活動サポーターの養成についての御質問をいただきました。
英語活動サポーターの確保と見通しでございますが、現在、英語活動の推進を行っている54校については、ほとんどの学校において地域住民や保護者等の中から英語に堪能な人物を募り、サポーターとして委嘱しております。今後、教育委員会といたしましては、サポーターバンクの設置等も図りながら、全校展開を踏まえた必要な人材の確保に努めてまいりたいと考えております。
横浜市立大学の講座やエクステンション講座等で英語活動サポーターを養成することについてでございますが、今後、設置する英語教育サポーターバンク(仮称)とあわせて各学校のニーズにこたえられるよう、幅広くサポーターの養成を図っていく必要があると考えておりますので、横浜市立大学のエクステンションセンターを初め、市大との連携、協力について検討してまいりたいと思っております。
次に、シティズンシップ教育の導入についての御質問をいただきました。
本市では、教育の使命を初めとして、横浜が目指す人づくりについて横浜教育ビジョンで示し、市民力、創造力を兼ね備えた市民へ育つ横浜の子供を知・徳・体・公・開の5つの視点から整理いたしました。中でも、公と開におきましては、公共心や社会参画意識、国際社会に寄与する開かれた心の育成など、市民性を高めることを重視しております。これらを具現化するために、現在策定中の横浜版学習指導要領において、市民・創造科(仮称)を創設するなどして、より主体的な市民を育てていく学校教育を推進してまいります。また、地域社会におきましては、学びや活動の推進役となる生涯学習コーディネーターの養成事業などを推進して、主体的な活動のできる市民の育成に取り組んでまいります。
次に、県費負担教職員制度の見直しについて御質問いただきました。
県費負担教職員の給与費を政令指定都市に移管する意義、目的についてですが、現在、市町村立小中学校等の教職員給与費は、都道府県が負担する一方、任命権は政令指定都市にある、いわばねじれた状態となっております。そこで、この状態を解消し、円滑な人事政策を行えるようにするため、教職員の任命権者と給与負担者を政令指定都市に一元化し、あわせて、現在都道府県が有している学級編制基準、教職員定数、給与等の勤務条件の設定権限なども包括的に委譲することで、政令指定都市の主体的、一元的な教育施策の推進が可能となるようにすることを目的とするものでございます。
この見通しが実際に行われた場合の本市の課題とその解決へ向けた対応でございますが、課題の最も大きなものといたしましては、現在神奈川県が支出している教職員の給与費約1,571億円の財源の確保がございます。また、そのほか、本市独自の学級編制基準や教職員定数、給与等の勤務条件の設定、教職員約1万6,000人の給与支給事務を行うためのシステムの構築などがございます。
これらの課題の解決に向けましては、これまでも八都県市首脳会議や指定都市教育委員・教育長協議会等において国への要望を行っているところですが、今後とも機会をとらえて、本市が新たに負担することとなる給与費の所要全額について税源移譲等による適切な財源措置を講じること、移管についてのスケジュールを早期に示し、実施に当たっては準備のための十分な移行期間を設けること等について国に要望してまいりたいと考えております。
次に、学校教育センター(仮称)についての御質問をいただきました。
教育行政組織再構築構想の意義、目的についてですが、市民の教育ニーズの多様化や保護者、地域の期待にこたえるため、学校現場により身近なところで柔軟かつ機動的、専門的に学校を支援、指導することの実現を図ることが必要であると考えております。そこで、教育委員会事務局の分権化を進め、方面別の教育行政拠点となる学校教育センター(仮称)の設置を目指すなど、教育行政組織の再構築を図ってまいりたいと考えております。
それにつきましてのプロジェクトの検討状況についてですが、現在、事務局の関係課長や指導主事、小中学校の学校長などをメンバーとしたプロジェクトを立ち上げ、学校教育センター(仮称)の機能のあり方、センター、学校、教育委員会の3者間における役割分担について検討を進めております。今後、プロジェクトでの議論を生かして、センター設置に向けた準備を進めてまいりたいと考えております。
教育の分権を早期に進めるに当たっての課題についてですが、学校教育センター(仮称)の設置など教育委員会事務局の分権化を進めるに当たっては、現行体制のスリム化と連動したセンター組織の機能の検討や指導主事体制の充実などが課題として挙げられます。
学校教育センター(仮称)の設置への決意についてでございますが、子供たちや保護者、地域の信頼を高め、かつ現場主義をもって学校への支援、指導を強化する体制をつくるためには、学校教育センター(仮称)の設置は欠かせないものでございます。大都市横浜ならではの新たな教育組織の実現に向け、努力してまいりたいと思っております。
以上でございます。 |