本会議:
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関連質問


■ 平成16年第4回定例会 関連質問
03/09/18

03/10/29UP

質問の前に・・・

 私は、民主党ヨコハマ会市会議員団を代表して、第4回市会定例会に提案された議案のうち、市第55号議案の横浜市事務分掌条例の一部改正に関連して、市第60号議案横浜市生活環境の保全等に関する条例の一部改正について、市第67号議案の横浜市立の大学の設置等に関する条例の廃止に関連して中田市長に質問いたします。

1.情報公開に関連して、その成果と一つの例として市債そしてIT化に当たっての課題について

 私は、民主党・横浜みらい市会議員団を代表し、情報公開における成果とIT化に当たっての課題、国際都市横浜、教育問題、自治体が抱える共通の課題、以上4項目につきまして中田市長並びに伯井教育長に質問いたします。
 私は、昨年の市長選挙のとき、まだアメリカにおりました。多くの優秀な日本人学生、研究者との交流の中でいつも持ち上がる話題といえば、日本の閉塞感への憂いです。一生米国に残りたいという日本人にも大勢会いました。このままでは優秀な人材はどんどん日本から出てしまうのではないかと頭脳流出の危機を感じていたのは私だけではありません。私は、故郷横浜の市長選の動向は毎日インターネットで追っていました。そして、中田新市長誕生のニュースが流れた瞬間、帰国を決意しました。横浜を、そして日本を変えるために横浜で仕事をしたいと思ったからです。今後は横浜市会の一員として市政の向上に最善を尽くしたいと存じます。
 それでは、質問に入ります。
 まず第1は、情報公開に関連して、その成果と一つの例として市債そしてIT化に当たっての課題について質問します。
 中田市長は就任以来、あらゆる事業に先立ち、情報公開の方針を打ち出してきました。市長交際費公開に始まり、市債残高など借金の総額や資産価値を時価ベースで評価し約6兆2,000億円という負債の総額を発表、また、予算審査プロセスをホームページで公開するなどさまざまな情報公開を矢継ぎ早に展開していますが、何か目に見える成果や市民、職員からの反応での変化など、体感するところはありますでしょうか、また、これまで情報公開を進めてきた中で市長の情報公開に対する基本的な考え方を改めて伺います。
 次に、情報公開の成果の一つとして市債について質問します。
 本市は債券市場での評価は高く、金融市場においても東京都債に次いでよい条件で取引されていると聞いています。これには、市長が就任以来進めてきた財政情報に関する積極的な情報開示、IRの観点からいえば、負債や資産の全容、財政ビジョンなどを包み隠さず公開したことが正直な行政として大きく評価されたのではないかと思います。
 そこでまず、資金調達、コスト削減の観点から、昨年4月の市場公募債の休債以来、市債の発行条件の向上や手数料の引き下げに取り組んできたようですが、昨年度の成果やその財政的な効果について具体的な数字を含めて伺います。
 次に、現在の市場公募債の東京都債とその他団体債で発行条件が分かれるツーテーブル方式についてです。現状では東京都とその他団体といった極めて大まかなとらえ方をしていますが、各自治体の競争力に応じた適正な評価を求める声が高まる中、7月に発行した自治体初の20年満期市場公募債の記者発表の際に市長は、利率などの発行条件の決定を総務省に委託するツーテーブル方式からの離脱を宣言しています。
 そこで、本市は国家予算に関する提案要望書で各自治体が独自に決定できる個別交渉方式も選択できるよう要望していますが、その基本的な考え方について伺います。
 みずからの資金はみずからの責任で調達していくという地方分権の流れの中で、よりよい発行条件を目指していくために市長は債券市場に対してどのような基本スタンスで臨まれるのか、具体的に検討していることなどを含めて伺います。
 次に、IT化についてです。
 情報公開提供の手段として本市ではITも積極的に活用してきました。横浜市役所は現在庁内LANでつながっており、ハッカーなどの侵入防御のためにファイアウオールを設けています。以前はファイアウオールさえあれば安心だと言われていましたが、高度の情報化技術では簡単に破られてしまうと伺っています。また、昨日庁内LANに準ずる仮想LANを用意して行った実験では、簡単なソフトを用いて電子メールを第三者が容易にのぞき見ることができました。また、ユーザーIDとパスワードも簡単な方法で知ることができるようです。
 そこで、IT化に当たっての課題についてですが、ファイアウオールだけでは庁内LANなどのセキュリティーは十分確保できないと言われており、また、LAN内では簡単に情報が漏えいすることが判明しましたが、その点について認識しているのか、伺います。
 また、今後どのように取り組んでいくのか、伺います。
 3月に公表された電子市役所推進計画では、情報公開に加え電子申請なども計画されていますが、セキュリティーの確保や個人情報保護は重要な課題となります。

中田宏市長の答弁

 片桐議員にお答えを申し上げます。
 まず初めに、情報公開について御質問をいただきました。
 目に見える成果ということでありますけれども、例えば本市の財政状況の実態を公表したことが市債の発行に関して市民や投資家の御理解、御信頼をいただくことにつながりまして、そうしたことが結果的に有利な発行条件の確保に生かされてきたということなどはこの1年間で率直に申し上げて目覚ましく成果として確認をできることかというふうに思います。
 また、職員や市民からの反応の変化についてということでありますけれども、各局区が情報の積極的な提供の意義ということについて十分に理解をして、市民に対して情報提供を今まで以上に進めてきた結果、市民から少しずつ市役所、区役所の対応がよくなってきたということについては御指摘をいただき始めたところであります。
 情報公開に対する基本的な考え方についてでありますけれども、プライバシーや人権、あるいは交渉の行方に影響を与えるようなものなどもありますから、何もかもすべてが情報公開ということの対象にはならないわけでありますが、情報公開は市民とともに都市経営をしていくということのためには大前提だというふうに私は考えていますので、できる限り市民と情報を共有し、行政に対する理解、信頼、協働ということにつながっていくような、そうした市民との関係というものを構築していきたいと考えています。今後とも、情報公開が自治体運営の基礎であり、都市経営の原動力になるということの私なりにも信念として情報を積極的に提供してまいりたいと考えております。
 市債発行の取り組みに関する昨年度の成果やその財政的な効果についてのお伺いでありますけれども、今も申し上げたとおり、市債についてはこの1年間、情報公開とあわせて財政局の担当者が本当にセールスを一生懸命やったということの成果というふうに言うことができようかと思います。10年満期の市場公募債については、当初は東京都債とその他団体債の間には15銭の価格差がありました。本市も当然のことながら東京都と15銭の価格差があったということになるわけであります。本市が引受シンジケート団と交渉しまして、6月には3銭差、そして9月にはゼロ銭差、差がなくなったという形になりまして、都債と同一の条件で発行をできたことで横浜市債としての市場での信用力というものは大きく市内外に対して示すことができたと考えています。ちなみに、これによる発行コストの削減効果というのは、1年間でおよそ1億3,500万円あったと試算を現在しております。また、本市は市場公募債や銀行等引受債の引受手数料についても引受シンジケート団と引き下げ交渉を精力的に行ってきました。この件に関しての発行コスト削減ということについては4億8,000万円と試算をいたしております。すなわち、その意味では合わせて6億1,500万円というコストの削減がこの1年間でできたということになろうかと思います。
 個別交渉方式の基本的な考え方についてでありますけれども、地方分権や財政投融資制度改革の流れの中で、自治体には今後より一層の市場原理に即した民間資金の調達ということが求められると思います。どの自治体もこれは同じ条件だとも思います。現在のテーブル方式について総務省は個別交渉方式への移行を視野に置いたものと言っております。私も、自治体が自己責任と自己決定で行う個別交渉方式、このことこそが今後の地方分権の時代においてはその趣旨に沿った方式であると考えています。そこで、本市はできるだけ早い段階から取り組んでいきたいと考えて行動してきたところでありまして、御案内のとおり、7月に日本の自治体では初めて20年市場公募債というものをこの個別交渉方式で発行をいたしました。現在テーブル方式で実施されている5年、10年の市場公募債においても今後この方式が選択できるように国に要望をいたしているところでありまして、引き続き横浜市の自治体として自立をし、地方分権の中における我が国の都市像として、しっかりとこうした問題について取り組んでいくことを私は推進していきたいというふうに考えております。
 次に、債券市場に対する基本スタンスについてでありますけれども、よりよい発行条件を目指していくために投資家との信頼関係が極めて重要だと考えていまして、それは本市の財政状況や今後の見通しを説明していくこと、いわば情報の開示、ディスクローズ、あるいは金融という観点からいえば片桐議員御指摘のIRというような観点からも本市の信用力につながるものと考えています。そこで、これまでも中期財政ビジョン1によって財政の実態を明らかにしてきたわけでありますが、さらにこの秋に出しますビジョンにおいて今後の財政運営に関しての改革の方向性と財政の健全化についてさらに取り組んでいくその方向をお示ししたいと考えております。また、投資家向けの広報、先ほど申し上げたIRにつきましても、本市独自の投資家説明会を企画して今まで以上に積極的な説明を行っていきたいと考えておりますので、その際には、昨年もそれに努めたわけでありますが、ことしもぜひ私自身その先頭に立って説明をいたしていきたいと考えているところであります。
 庁内LANなどのセキュリティーについての認識、今後の取り組みということについてでありますけれども、ファイアウオールは不正侵入の防止に大変有効なわけではありますが、ネットワークにはこれ以外にもさまざまなリスクがあることは私も理解をいたしております。こうしたことから本市の庁内LANでは、通信状況の監視やウイルス対策などさまざまなセキュリティー対策を講じ、現状においても必要な信頼性というのを確保しているところであります。また、現在、電子市役所実現に向けてデータの暗号化やアクセス管理機能などを有する職員認証システムの開発を進めるなどしまして、セキュリティー水準の一層の向上に取り組んでいるところであります。今後とも、新たな危険性や最新技術の動向等を十分に注視いたしまして信頼性確保に努めてまいりたいと考えております。

2.国際都市横浜という観点から、都市間交流、日米和親条約締結150年記念事業及び英語教育に関連して

 第2に、国際都市横浜という観点から、都市間交流、日米和親条約締結150年記念事業及び英語教育に関連して質問をします。
 横浜は開港以来、常に世界に開かれた窓口として発展し、国際都市として多岐にわたる海外諸都市との交流実績がありますが、まず、都市間交流について現在海外の都市との交流をどのように行っているのか、伺います。
 また、今後関係を強化しようとしている都市、新しく交流を始めたい都市はどこか、伺います。
 次に、従来の姉妹都市関係のような友好親善だけではなく、環境保全や貧困撲滅など地球的規模の課題解決のための都市間協力、連携がますます重要となります。中でもシティーネットの会長都市横浜の先駆的役割は高く評価されていると聞いています。
 そこで、シティーネットの活動内容と方向性について伺います。
 また、国際社会の発展と平和のためには国際協力を進めていくことも必要です。今後の海外諸都市との国際協力のあり方について伺います。
 さて、本市は国際機関の誘致も行ってきたのも事実ですが、パシフィコ横浜内の国際協力センターの誘致スペースは現在でもあいています。どのようにお考えでしょうか。誘致が進んでいない理由と今後の対策を伺います。
 平成3年に総額32億円で取得されたものの、現在でもあいている部分は総床面積の約5分の1弱に当たり、約6億円分ものスペースが12年以上も使われないままむだになっています。国際機関のための場所ではありますが、もう少し許可の幅を広げて国際交流関係事務局の設置なども検討する必要があるかと思います。
 次は、日米和親条約締結150年記念事業についての具体的な提案でありますが、市民が自分たちの町の未来を主体的に考える機会とすることが大切だと考えますので、日米間、諸外国間での本格的な市民交流を行うことを提案します。
 記念事業については、単なるイベントではなく、横浜らしい先進性を持つ市民性をつくり上げていく企画として21世紀をつくる横浜、日本とアメリカの青少年を中心とした企画、例えば横浜の中学校とアメリカのハイスクールで文化、スポーツ、国際ボランティア活動などの大規模交流を行うスクールエクスチェンジプログラム、日米の10代の芸術家の卵を夏季、冬季に集中して指導し成果を市民に発表するヤングアーチストプログラム、数多くの市民参画と金銭負担による市民みずからが提案する150の草の根市民国際交流プログラムといった事業を企画実施すべきではないかと考えますが、市長の見解を伺います。
 また、このような事業の事務局スペースとして先ほど質問したパシフィコ横浜内の国際協力センターの誘致スペースを使用することは可能かどうか、伺います。
 さて、ここで英語教育について質問します。
 これからの横浜では、今や国際共通語となりつつある英語によるコミュニケーション能力の習得を奨励することが必要です。横浜は国際都市とはいえ、ほとんどの人が英語では簡単な意思疎通も図れません。同じアジアの国でも、上海やソウル、台北では小中学生でも積極的に英語で話しかけてきますが、日本では英語で道を聞かれたりすると逃げ出してしまうようです。日本人の英語力の低さは世界じゅうで有名な話になりつつあります。(私語する者あり)日本の官公庁から派遣された学生が十数名在籍している米国の行政大学院での授業中のことです。せっかくアメリカに来ても、あれじゃ日本の評判を落とすよ、何でコミュニケーションのとれない人材を日本政府は派遣するのと、他国からの留学生に聞かれました。政府派遣の学生は、世界各国からの学生との人脈づくりが留学において重要な任務の一つだと言われているからです。近年ではこの学校でも日本人は帰国子女を中心に入学許可がおりる傾向にあるようですが、日本国内純粋培養の人材が国際社会の場で通用しないというのは本当に遺憾であります。国際都市横浜の名にかけても英語習得は単なる教育問題の一つとして扱うだけでは済まされない課題です。
 本年3月、文部科学省ではようやく英語教育を抜本的に改善する目的で英語が使える日本人の育成のための行動計画を発表、本市ではそれを踏まえてプロジェクトを立ち上げたと伺っていますが、まず、小学校英語活動プロジェクトの進捗状況について伺います。
 また、小学校英語活動と中学校英語教育の連携が今後必要になってくると思いますが、どのような観点から進めていくのか、伺います。
 小学校では楽しく学ぶ英会話、中学校では本格的な英語教育をという意見がある一方、小学校から体系的に導入した方がよいという専門家の方もいます。いずれにしても、現在使用している中学の英語教材などもそのまま使うわけにはいかなくなり、また、教師間での小中の連携が必要となります。
 次に、本市の外国人英語指導助手はどのように確保しているのか、伺います。
 また、小学校への派遣はいつごろ検討するのか、伺います。
 今後は指導助手の小学校への派遣も必要です。私もあるところで親子英会話教室の主催者として好評を得ていますが、親の方がBとVの違いがわからなくて困っていると相談を受けたりします。LとR、BとVの発音は学習者が十二、三歳を過ぎてから学んだ場合は区別しにくくなると言われています。ですから、小学生の段階でネーティブスピーカー、つまり英語を母国語とする話者たちに接することも重要なのです。
 次に、中学校英語教員のOJT、職場内訓練以外でのスキルアップはどのように行われているのか、また、定期的な能力査定はどのように実施しているのか、伺います。
 やる気のある教員のために、海外研修なども含めた能力向上を奨励するような職場の土壌をつくり上げていくことも大切です。そして、一定の基準を設けて教員の英語力の水準を保つことも必要だと考えます。

中田宏市長の答弁

 続いて、国際都市横浜という観点からの御質問をちょうだいいたしました。
 海外都市との交流についてでありますが、現在、姉妹都市を中心とした文化、芸術、スポーツなどの交流や海外事務所を通じた経済交流、また、シティーネットの会長都市としてアジア太平洋の諸都市との交流を実施いたしております。
 今後につきましては、これまでの枠組みを生かして、例えば先ごろ姉妹都市でありますサンディエゴ市と締結をした経済交流に関する覚書のように、本市の施策に対応した交流の強化を図っていきたいと考えています。また、新たな都市との交流についてでありますけれども、アジアの近隣都市との交流を広げていきたいと考えておりまして、近いうちに台湾高雄市を訪問する予定でございます。
 シティーネットについてでありますが、シティーネットはアジア太平洋地域の都市やNGO等を会員とした都市間協力ネットワーク組織でありまして、現在、環境、貧困、都市基盤整備など諸都市が抱える課題の解決に向けて、技術協力や研修会、セミナーなどを実施いたしているところであります。先般、シティーネットと本市の連携によりましてベトナムのハノイ市と水道の技術移転に関するプロジェクトを発足させたところであります。
 今後の方向性についてでありますが、都市災害や女性の社会参画等多様化する課題に対応するとともに、従来からの南北間の協力に加えて発展途上国間での相互協力を推進するなど幅広い都市間協力に取り組んでいきたいと考えております。
 今後の国際協力のあり方についてですが、近年、発展途上国では国レベルの大規模なプロジェクトだけではなく、都市の生活環境改善のための技術やノウハウなど、自治体や地域単位でのきめ細かい国際協力が求められております。本市といたしましては、シティーネットの活動がより効果的に実施できるよう支援協力を行うとともに、JICAや市内国際機関とも連携をしまして、本市がこれまで培ってきた技術や経験というものを生かした実効ある国際協力というものを進めていきたいと考えております。
 国際機関の誘致についてでありますが、国際協力センターは国連等の国際機関を誘致し支援することなどを通じて世界の平和と発展に貢献をしていくということのために設置をした施設でありまして、現在、環境、貧困、食糧等地球的規模の課題に取り組む5つの国際機関が入居しているということになります。
 空きスペースについてでありますが、これまでも当センターにふさわしい有力な国際機関の誘致に努めてきたところでありますが、現在のところ、まだ誘致には至っておりません。今後とも、国連機関や外務省などからの情報収集や広報活動に努めまして新たな国際機関が誘致できるように積極的に取り組んでまいりたいと考えています。
 日米和親条約150年を契機とした記念事業についてでありますけれども、より多くの市民が参加をして横浜への一層の誇りと愛着、そしてホスピタリティーが高まるような企画といたしていきたいと思っています。そのため、先ごろ横浜商工会議所内において設立をされました近代日本開国開港イベント企画推進委員会を初めとしまして、広く市民、企業、あるいは各種団体などの御協力を得ながら横浜ならではの事業を実施していきたいと考えておりまして、片桐議員御提案の日米の若い世代間の交流なども含めて検討をいたしてまいりたいと考えています。
 事務局スペースの使用についてでありますが、国際協力センターは、先ほど述べましたとおり国際機関を誘致するための施設でありますけれども、スペースの有効活用の観点から横浜トリエンナーレやワールドカップ等本市の施策に関連した事業についてはこれまでも暫定的に利用をいたしてまいりました。お尋ねの件については、事業内容等が具体的になった時点で入居の状況を勘案しつつ検討をさせていただきたいと考えております。

教育長の答弁

 英語教育についての御質問であります。
 まず、小学校英語活動プロジェクトの進捗状況でありますが、このプロジェクトは小学校の校長や小中学校の教員を構成員とする推進委員が総合的な学習の時間などにおいて児童が英語に親しみ、英語でコミュニケーションを楽しむことができるような英語活動の事例分析などを行っております。このプロジェクトの成果も踏まえ、小学校における英語活動の充実に向けて具体的方策を考えてまいりたいと思っております。
 小学校英語活動と中学校英語教育の連携についてでございますが、小学校では国際理解教育の一環として英語になれ親しむことを目標にした体験的な英語活動を進めております。このような取り組みを一層推進するとともに、中学校における教科としての英語教育へのつながりも視野に入れることが必要と考えており、今後そういった観点から検討を進めてまいります。
 本市の外国人英語指導助手の確保についてでございますが、より柔軟な配置確保の観点から今年度より民間委託を進めております。現在61名のうち39名を民間委託としておりますが、今後も順次これを進め、英語教育の充実に努めてまいります。
 また、外国人英語指導助手の小学校派遣につきましては、今後小学校における英語活動の充実方策を検討する中であわせて検討していきたいと考えております。
 中学校英語教員のスキルアップや能力査定についてのお尋ねでございます。現在、採用試験の段階で英会話能力を判定するスピーキング試験を導入しているほか、英語教員の実践的英会話能力や指導方法の向上を図るため外国人講師による研修も行っているところでございます。英語教育の改善を図っていくためには何より英語教員の資質を一層向上させることが重要であるということは私も認識しておるところでございます。今後もさらなる研修の充実や英会話能力の判定のあり方も含めたスキルアップ方策を検討してまいります。

3.教育行政、教育課題について

 次に、第3として教育行政、教育課題についての質問に移ります。
 初めに、教育委員会と区への分権について質問します。
 現在本市では小学校353校、中学校145校の合計498校と26万4,000人の児童生徒、1万7,000人もの教職員を抱えながら、これを一つの教育委員会が統括しています。神奈川県下20万都市の18カ所の教育委員会の役割を一つの教育委員会が果たさなければなりません。現在、本市では放課後児童対策、給食制度などさまざまな問題が生じています。しかし、各学校で発生する事件や事故に対する対応に追われ、教育委員会本来の役割である学校教育の充実向上についての議論がなされていないとの指摘が父母や教育現場から上がっており、これらの重要な課題を緊急に解決しなければならないと考えています。
 教育委員会は廃止すべきだという埼玉県志木市の提案は政治的中立性を保たなければならないという観点からは議論されるところかもしれませんが、本市におきましても教育委員会の組織の形骸化は指摘されています。この点についてどう認識していらっしゃるのか、伺います。
 そして、どのような対策を打ち出しているのか、伺います。
 また、市長におかれましては、本市の教育問題に対する基本的な考え方とあわせて教育の区への分権についての基本認識について伺います。
 我が団では以前から各区に教育事務所のような機能を設ける必要があると提案してきました。本年度から各区に学校支援・連携担当課長と指導主事が配置されましたが、お互いの連携、また学校との連携がうまくいっていないと聞いています。各区の現場からは自分たちの目的や役割がわからず暗中模索し機能していない状況と聞いていますが、その理由と今後の方針について伺います。
 次に、学校統合のことについて伺います。
 現在、本市では全学年1学級のいわゆる単学級校が小学校で15校、11学級以下の小規模校は小学校で55校、全体の16%、中学校で42校、29%にも達しているにもかかわらず、小規模校の見直しも学校の統廃合も行われず今日に至っています。一方、他都市では小規模校は教育的な見地から問題が多いとして積極的に統廃合を行ってきました。
 本市では3月に横浜市立小・中学校の通学区域のあり方に関する検討委員会から出された提言を受け見直しを進めているということですが、本市の提言には学校の適正規模について示されておりません。本市でも適正規模の範囲を定めるべきだと考えますがどうか、伺います。
 また、小規模校ではさまざまな問題があると聞きますが、本市では小規模校は適正規模校に比べてどのような問題があると認識されているのか、伺います。
 小規模校の問題解決に当たっては学校の統廃合を進めるべきだと考えますが、統合着手に向けての今後の進め方について伺います。
 本市の教育水準の向上を図るためには、早急に適切な対策を講じなければならないと考えます。
 次は、教育特区についての質問です。
 横浜市は国際都市ですから、英語教育、国際教育特区が必要であると思いますが、自治体初の特区を目指すということであれば、例えば地域で学校をつくる公設民営型のチャータースクールも考えられます。英語教育を強化する学校、不登校対策に力を入れる学校など、それぞれの目的に応じて学校をつくり運営することができるようになります。学校統合で余力となった教師を配置することもできます。しかし、この構想については文部科学省の認可がおりていないことを理由に本市ではまだその視野に入れていないとのことですが、今から検討すべきではないかと思います。横浜市ならではの教育特区とは何か、その検討の視点や考え方とともに今後の進め方について伺います。
 また、教育委員会内で案をまとめるまでの検討期間はどのぐらいか、伺います。
 教育課題の最後の質問は絶対評価についてです。
 昨年度より本市でも目標に準拠した評価、いわゆる絶対評価が導入され、新たな課題も生じています。東京都では絶対評価に切りかえてから、2学期目は1学期目と比較して評定の4と5の割合が多くなったと発表されました。他都市でも絶対評価を導入してから評定の平均値が高くなったと言われています。今後、学校を第三者が評価する学校評価制度や教員の指導力の評価の公開などが導入されるとますます評定のインフレ化が起こる可能性が高くなります。この問題に対してどのような対策をとっているのか、伺います。
 また、現在それに対してどのような教員研修を行っているのか、今後の計画を含めて伺います。
 評定のインフレ化は、私が以前勤務していた日米5つの学校でも毎年課題として挙げられていました。参加態度やレポートの評価においては教師の主観が入りやすいこと、また、定期テストについても教師はその難易度を操作することができることなどから、いかに客観性を保つかということと教師間での評定基準の認識の確認が常に必要だと言われています。また、新制度導入ということで、保護者としては非常に不安だという話も聞きます。評定の平均や評定分布などの十分な情報公開は保護者などに対して行われていないと聞いていますが、その理由は何でしょうか、今後はどうするのか、伺います。
 不況が続く社会の中では、すぐに成果の出ない教育への対策は軽視されがちになると言われています。しかし、21世紀の日本を担う次世代への教育は本市としても非常に重要な課題として取り組むべきだと思います。

中田宏市長の答弁

 次に、教育問題でありますが、私に対して御質問をいただいた教育問題のまず基本的な考え方と教育の区への分権についてということでありますけれども、教育問題については、不登校やいじめなどの問題への対応だとか、あるいは学力の向上や教員の指導力の向上などさまざまな問題があると認識をいたしております。そういう意味で、このような状況を踏まえまして、横浜の学校教育の一層の改革、改善というものを推進していくことが必要だと考えています。
 また、教育の区への分権についてでありますけれども、学校と地域の連携強化や特色ある学校づくりへの支援の観点などから現在取り組みを進めているところでありますが、今後も教育委員会の制度との整合を図りながら区における教育行政のあり方について検討し実施していきたいと考えております。

教育長の答弁

 次に、教育委員会の構造改革についてでございます。
 最初に、教育委員会の形骸化が指摘されているとのことについてでございますが、教育分野における地方分権が進む中で、保護者、市民の期待にこたえ、学校の創意工夫ある教育活動を支援する施策を教育委員会として積極的に展開していく必要があると認識しております。このため、教育委員による活発な議論がなされるよう会議運営の改善に努めているところであり、また、教育委員会のホームページの充実、あるいは教育タウンミーティングの開催など、わかりやすく適時に広報広聴活動を行ってまいりたいと考えております。あわせて、事務局につきましても、教育施策に関する企画力、情報発信力の機能向上を図ってまいりたいと考えております。
 各区に設置された学校支援・連携担当課長の機能についてでございます。学校支援・連携担当課長は、学校運営の支援や地域人材による学校教育支援、余裕教室の活用など地域と学校の連携強化をねらいとして設置されたものであります。しかし、区に派遣されている指導主事との連携が十分なされていないなど課題があることについては私も認識しております。今後、来年度に向けて学校支援・連携担当課長の業務をより具体的かつ明確化し機能を充実させるとともに、指導主事との連携体制の確立を図ってまいりたいと考えております。
 続いて、学校統合についてのお尋ねでございます。
 最初に、小中学校の適正規模についてでありますが、御指摘のとおり、本年3月の市立小・中学校の通学区域のあり方に関する検討委員会提言におきましては、学校規模について少なくとも1学年2学級以上が望ましいというふうにしているものの、具体的な適正規模の範囲は示されておりません。今後、教育委員会といたしましては、教育効果の向上や児童生徒の教育環境、望ましい学校運営の視点などから総合的に検討し、本市としての小中学校の適正規模の考え方をどういった範囲にするのかという点も含めまして速やかにまとめていきたいと考えております。
 小規模校の問題についてでございますが、小規模校には、地域と学校が一体となって取り組むことにより、その特性を生かした教育活動を活発に行っている学校もあると聞いております。他方、小規模化が過度に進んだ学校においては、教育活動や教育効果の面から種々の問題があると認識しております。例えば、1学年1クラスの学校の場合、クラスがえが困難なため、児童生徒の多様な人間関係の形成や集団活動を通しての社会性の向上などが図りにくい、あるいは、同一学年で複数の教員を確保できないため、教育内容、指導方法等の研究や研修に影響があるなどの指摘がございます。
 学校の統合着手に向けての今後の進め方についてでありますが、教育委員会といたしましては、現在検討委員会の提言を踏まえて学校規模の適正化を図り、通学区域の弾力化を含めた見直しを行うための基本方針の策定について検討しているところであります。先ほども申し述べましたように、今後これをできるだけ速やかに策定してまいりたいと考えております。この基本方針の策定に当たりましては、小規模校の統合について保護者や地域の意見を調整するための地域調整会議の設置を盛り込むことを検討しておりまして、これを受け具体的に着手していきたいと考えております。
 続いて、教育特区についてのお尋ねでございます。
 現在、多くの自治体においてその地域の特性に合った教育特区が国の認定を受け実施されてきております。本市といたしましても、民間の活力を生かした教育の充実の視点、あるいは、例えば英語教育の推進など教育内容改善の視点から教育特区の構想について検討を進めてまいりたいと考えております。その際、横浜の教育の現状を踏まえ、横浜らしい教育の実現に向けた構想となるよう、できるだけ速やかに成案をまとめてまいりたいと考えております。
 絶対評価についての御質問であります。
 最初に、絶対評価の評定の問題への対策についてでございますが、絶対評価は、子供の学習状況を適切に評価し指導に生かすため、学習指導要領に示す目標に照らしてその実現状況を評価するものでございます。これを推進するに当たっては、安易な評定が行われないように評価の客観性、信頼性をより一層高める取り組みが必要と認識しております。教育委員会では、これまでも教育評価の手引による共通の評価基準を示し各学校を指導するとともに、評価評定の考え方、方法に関する各種の教員研修を実施しております。
 その絶対評価に関する教員研修についてでございますが、絶対評価を客観性や信頼性の高いものにするため、適切な評価基準や評価方法などについて、教育委員会主催の研修のほか、各区や学校レベルでさまざまな研修、研究の取り組みが行われております。今後も機会をとらえ教員研修の充実に取り組んでまいりたいと考えております。
 保護者などへの情報公開についてでございます。絶対評価が一層定着するためには、各学校における評価の根拠が信頼でき、保護者などに説明できる客観的なものであることが必要と認識しております。現在、開かれた学校づくりの観点から学校が保護者に提供すべき情報公開の指標を策定中でございます。評定の平均や分布についての情報公開につきましても、その一環として検討してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

4.地方分権の一層の推進と職員の退職金財源確保について

 第4に、多くの自治体が抱える共通の課題として地方分権の一層の推進と職員の退職金財源確保について質問します。
 まず、地方分権への推進ですが、2000年4月の地方自治法の大改正から自治事務に関する通知は助言、勧告となり、地方自治体の自主的な判断、解釈を拘束するものではないことが野田国務大臣の国会答弁で明言されています。しかし、まだまだ多くの職員は国が編集する法令の解説書にある解釈や国の通知にすべて従って仕事をしていると聞きます。これでは2000年の地方分権改革は現場では何も変わらなかったことになります。幸い、横浜市では市民の立場から独自の判断をするようになり、幾つかの先進的な事例が出てきました。例えば、減債基金について旧自治省地方債課長内簡では6%の定率で積み立てるとしていたのに対し本市は30分の1ずつ定額で積み立てることになりましたが、これもその一つと言えるでしょう。地方分権改革の本当の利益を市民が得られるようにするためには、自治事務についての通達、通知はアドバイス、ガイドラインにすぎないので、職員みずからが本市の実情に合うように判断、解釈して仕事をしてほしいということを庁内に周知徹底する必要があります。
 そこで、今なお残る機関委任事務体質の改善のため、自治事務についての副市長依命通達を再度出すとともに、職員が勉強できるよう自治事務に関する法律に基づく国の通知を本市が独自に解釈、判断した事例集をつくり意識改革の徹底を図るよう提案しますが、市長の考え方を伺います。
 最後は、職員の退職金財源確保についてです。
 平成19年度から21年度にかけてはいわゆる団魂の世代の職員が定年を迎え、退職者の数がピークとなり、本年度と比較すると約80億円も増加することが見込まれています。松下圭一法政大学名誉教授もその著書の中で自治体の退職金の増加による財源危機について指摘し、退職手当用の積み立てを始めるなどの措置を考えるべきだとの提案もしています。しかし、昨年11月の朝日新聞が発表した自治体における退職金についての調査の時点では、本市は支給の見通しが立っているとは答えていません。
 団塊の世代の退職に伴う退職金の増加に対処するためにどのような措置を講じてきたのか、その成果を具体的な数字を含めて伺います。
 また、財源確保の見通しはできているのでしょうか、今後どのような対策をとるのか、伺います。
 以上をもちまして私の質問を終わります。

中田宏市長の答弁

 続いて、自治体が抱える共通の課題について御質問を賜りました。
 自治事務について再度副市長依命通達を出すということについてでありますけれども、これは、平成11年7月に地方分権一括法が成立をした際に地方分権への取り組みについての依命通達を出して、横浜らしい特色ある政策の実現に向けた検討を求めるなど、各職場の職員まで地方分権一括法の趣旨を徹底するための取り組みとして進めてきたところであります。今後もさまざまな機会を通じて地方分権の趣旨の徹底というものを市役所内、職員に図っていきたいと私も考えております。
 独自に解釈、判断した事例集をつくって職員の意識改革を図ることについては、市民の立場から横浜市独自の判断、方針で仕事を行って、国の画一的な基準ではなくて、地方自治体が主体となって地方分権の時代にふさわしい地域の街づくりということに取り組むことは当然重要なことであります。御提案の事例集の作成については、それぞれの職場の状況や業務内容というものも異なるものでありますから、そういう意味では各職場でそれぞれ自主的に作成をしていくことがむしろ職員の意識を改革していくという上ではより望ましいことではないかと考えているところであります。
 退職者の増加に対する措置についてでありますけれども、各年度の退職者の平準化を図るために定年前早期退職割り増し制度を実施いたしております。その結果、毎年100名程度、特に平成14年度実績では116名の早期退職者が出ております。この人たちの退職手当総額は約33億円となり、退職手当支出の平準化に一定の効果を上げていると考えております。
 財源確保の見通しについては、厳しい状況ではありますけれども、今後とも効率的行政の執行に努めるということが大いに重要な観点でありまして、そのことに向けて今さまざまな努力をしているところであります。そして、今回国において退職手当の最高支給率が3.42月分引き下げられることを受けまして、本市においても見直しを行って人件費総体を抑制するなどさまざまな工夫をする中で対応していきたいと考えているところでございます。

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